テンプレート・キャッシュ・オプションを使用すると、テンプレートに基づくページや動的にアセンブルするアイテム用Portalテンプレート上でテンプレート要素をアセンブルする際に、応答時間を短縮できます。使用可能なオプションは、次のようにキャッシュするテンプレートのタイプに応じて異なります。
オプション |
説明 |
ユーザー・レベルでテンプレート定義のみをキャッシュ |
ユーザーごとにテンプレート定義のみのキャッシュ・コピーが作成されます。定義には次の情報が含まれます。
- テンプレート構造を記述するメタデータ
- テンプレートに含まれるポートレットの識別
- テンプレートに存在するアイテムのリスト
- テンプレートのスタイル情報
注意:
- ユーザーごとにデータを格納すると、記憶域とパフォーマンスに影響する可能性があります。高度に動的なコンテンツを持つテンプレートには、このオプションを選択します。
- このオプションを選択すると、テンプレート定義を再生成する必要はなくなりますが、ポートレットの有効性チェック(検証ベース・ポートレットの場合)、ポートレットのコンテンツ取出し(期限切れまたは無効なポートレットの場合)あるいはテンプレートのアセンブリの必要がなくなることはありません。ポートレットの有効性(検証ベース・ポートレットの場合)はリクエストごとにチェックされますが、有効期限ベースのキャッシュの場合、これらのチェックはテンプレートが期限切れになった時点でのみ実行されます。したがって、テンプレートに含まれているポートレットに検証ベースまたは無効化ベースのキャッシュを使用する必要があるか、あるいはポートレットの有効期限が短い場合にのみ、このオプションを使用してください。
- このキャッシュ・オプションを選択すると、テンプレート定義はWebキャッシュとOracleAS Portalキャッシュの両方にキャッシュされます。Webキャッシュ・エントリが無効化されると、Parallel Page EngineはPortalに接続して、OracleAS Portalキャッシュにテンプレート定義の最新バージョンが含まれているかどうかを調べます。キャッシュされた定義が有効な場合、Parallel Page EngineはOracleAS Portalキャッシュ・エントリを使用してテンプレートをアセンブルします。OracleAS Portalキャッシュ・エントリが有効でない場合は、テンプレート定義が再生成され、両方のキャッシュ・エントリがリフレッシュされます。テンプレート定義の生成はOracleAS Portalデータベース内で発生するCPU集中型操作であるため、どちらのタイプのキャッシュでもデータベースの負荷が低減されます。
- このオプションはすべてのページ用Portalテンプレートに適用され、アイテム用Portalテンプレートの場合は選択できます。
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テンプレートの定義およびコンテンツをユーザー・レベルで[ ]分間キャッシュ |
テンプレート定義のキャッシュ・コピーが作成され(前述のオプションで説明)、かつ、すべてのポートレットについてレンダリングされたコンテンツを含め、アセンブルされたテンプレートのコンテンツがユーザーごとに指定の期間だけキャッシュされます。これを有効期限ベースのキャッシュと呼びます。
注意:
- このオプションは、指定の期間内にほとんど変化しないデータについて選択します。
- 有効期限ベースの完全にアセンブル済のテンプレートが、PortalキャッシュではなくWebキャッシュとブラウザにキャッシュされます。
- 有効期限ベースのキャッシュでは、テンプレート上の各ポートレットに対するキャッシュ・オプションが無視されるため、テンプレートがキャッシュから表示される時点では、一部のコンテンツが古くなっている場合があります。ただし、このオプションを選択すると、リクエストごとにテンプレートを動的にアセンブルする必要がなくなるため、Parallel Page EngineとOracleAS Portal中間層サーバーの負荷を最小限に抑える上では最適です。
- テンプレート定義に変更があると、Webキャッシュ内の関連データが無効化されます。
- このオプションを選択すると、テンプレートに「リフレッシュ」リンクを含めることができます。このリンクを使用すると、テンプレートをデータベースから再生成してリフレッシュできます。このリンクを使用できるのは、適切な権限を持つユーザーのみです。他のユーザーには、このリンクは表示されません。
- このオプションを使用できるのは、アイテム用Portalテンプレートの場合のみです。
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システム・レベルでテンプレート定義のみをキャッシュ |
すべてのユーザーに対して、テンプレート定義のキャッシュ・コピーが1つ(最初のオプションの説明に従って)作成されます。テンプレート定義はユーザー全員に共通です。このオプションを選択すると記憶域要件が大幅に削減されてパフォーマンスが向上しますが、同じテンプレートがキャッシュからユーザー全員に配布される場合、パーソナライズはできません。そのため、「パーソナライズ」リンクとすべてのパーソナライズ・コントロールは使用不可になります。
注意:
- このオプションは、高度に動的なコンテンツを持つテンプレートの場合に選択します。
- このオプションを選択すると、すべてのユーザーについて同じテンプレート定義データがキャッシュから取り出されます。そのため、通常は認証済ユーザーのみが参照するテンプレートに基づくページ上のリンクが、ページの表示権限を持つすべてのユーザーにも表示されます。ただし、そのユーザーが実行できるのは、適切なアクセス権限を付与されている操作のみです。権限のないページまたはファンクションへのリンクをクリックすると、エラー・メッセージが表示され、リンクのターゲットを開くことはできません。
- このオプションを使用できるのは、アイテム用Portalテンプレートの場合のみです。
- テンプレートがシステム・レベルでキャッシュされ、そのテンプレートを所有するページ・グループに対して「承認と通知」が有効化されていると、下書き、保留中、却下および削除済で却下などの未公開アイテムは、編集表示モードでは(この種のアイテムが通常は表示されるリストにも保留中アイテムのプレビューにも)表示されません。このため、承認可能なテンプレートの場合は、システム・レベルのキャッシュを含まないキャッシュ・オプションを選択することを考慮してください。
- このオプションの場合、テンプレートではアイテムのセキュリティが使用されません。保護されているかどうかに関係なく全アイテムが表示されますが、アクセスできるのはそのアイテムに対して適切な権限を持つユーザーのみです。
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テンプレート定義をシステム・レベルで、コンテンツをユーザー・レベルで[ ]分間キャッシュ |
すべてのユーザーに対して、テンプレート定義のキャッシュ・コピーが1つ(最初のオプションの説明に従って)作成され、かつ、すべてのポートレットについてレンダリングされたコンテンツを含め、アセンブルされたテンプレートのコンテンツがユーザーごとに指定の期間だけキャッシュされます。
これを有効期限ベースのキャッシュと呼びます。このオプションを選択すると記憶域要件が大幅に削減されてパフォーマンスが向上しますが、同じテンプレートがキャッシュからユーザー全員に配布される場合、パーソナライズはできません。そのため、「パーソナライズ」リンクとすべてのパーソナライズ・コントロールは使用不可になります。
注意:
- このオプションを使用できるのは、アイテム用Portalテンプレートの場合のみです。
- このオプションを選択すると、すべてのユーザーについて同じテンプレート定義データがキャッシュから取り出されます。そのため、通常は認証済ユーザーのみが参照するテンプレートに基づくページ上のリンクが、ページの表示権限を持つすべてのユーザーにも表示されます。ただし、そのユーザーが実行できるのは、適切なアクセス権限を付与されている操作のみです。権限のないページまたはファンクションへのリンクをクリックすると、エラー・メッセージが表示され、リンクのターゲットを開くことはできません。
- ページ上にユーザー・レベルのポートレット(ユーザー・レベルでキャッシュされたポートレット)があると、アセンブルされたページのコピーがユーザーごとに個別にキャッシュされますが、ページ定義がキャッシュされるのは1度のみです。ページ上のすべてのポートレットがシステム・レベル・ポートレットの場合、アセンブルされたページのキャッシュ・コピーは1つのみとなります。
- このオプションを選択すると、テンプレートに「リフレッシュ」リンクを含めることができます。このリンクを使用すると、テンプレートをデータベースから再生成してリフレッシュできます。このリンクを使用できるのは、適切な権限を持つユーザーのみです。他のユーザーには、このリンクは表示されません。
- このオプションの場合、テンプレートではアイテムのセキュリティが使用されません。保護されているかどうかに関係なく全アイテムが表示されますが、アクセスできるのはそのアイテムに対して適切な権限を持つユーザーのみです。
- テンプレートがシステム・レベルでキャッシュされ、そのテンプレートを所有するページ・グループに対して「承認と通知」が有効化されていると、下書き、保留中、却下および削除済で却下などの未公開アイテムは、編集表示モードでは(この種のアイテムが通常は表示されるリストにも保留中アイテムのプレビューにも)表示されません。このため、承認可能なテンプレートの場合は、システム・レベルのキャッシュを含まないキャッシュ・オプションを選択することを考慮してください。
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キャッシュしない |
テンプレート・キャッシュが使用不可になります。
注意:
- このオプションを使用すると、キャッシュによるパフォーマンス向上のメリットは得られません。
- テンプレートをコールごとに完全にレンダリングすると、データベースと中間層の両方に大きな負荷がかかることで、Portalのパフォーマンスが低下する場合があります。ただし、次の場合にはテンプレート・キャッシュを無効化できます。
- テンプレートに、インプレイスでレンダリングされ(テンプレートに直接表示され)、常に最新である必要のある動的コンテンツを生成するPL/SQLアイテムまたはURLアイテムが含まれている場合(キャッシュされないポートレットや有効期間の短いポートレットは、この種のコンテンツに適しています)。
- ユーザー・グループのメンバーシップの変更のような緩やかな無効化イベントにより、テンプレートのキャッシュ・バージョンが、そのテンプレートを使用するページに対する権限を最近取り消されたアクティブ・ユーザーにより表示される可能性があることが問題となる場合。
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